稼ぎにかかる税金の税率(フローにかかる税の税率)
大雑把に考えます。
法人ではない自然人の場合、会社員であろうが個人事業主であろうが、所得税の最高税率は45パーセントです(所得が4000万円を超える場合)
また、所得に関わらず徴収される住民税の割合は10パーセント(一部若干の例外あり)です。
そのため、最高で所得の55パーセントを税金として支払わなければなりません。
法人の場合、かかる税金がいくつかあり、それらを足した法人実効税率は、最高でおよそ34.59パーセント(資本金1億円未満の場合)資本金1億円以上の場合は30.62パーセントになります。
もし稼ぎが多い場合は、ある程度のラインを超えたら法人化することで税金を節約できる、ということになります(ただし、社会保険料を支払う義務が生じたり、赤字でも法人事業税を支払わなければならないデメリットもあります)
資産にかかる税金の税率(ストックにかかる税の税率)
資産についてかかる税金は、相続税、贈与税、固定資産税、自動車税などがあります。
また、資産運用を行うと、株取引の場合は譲渡益に対して20.315パーセント(所得税15.315パーセント、住民税5パーセント)課されることになります。
なお、ビットコインなど暗号資産になると、税率は最大55パーセント(所得税40パーセント、住民税15パーセント)になります(会計上は雑所得の扱いになるため)
不動産を売却した場合、税率は一律で20.315パーセントですが、様々な控除が存在するので、うまく利用すれば税率を下げることができる場合があります。
不動産について、詳しくはこちらのページをご覧ください
固定資産税は、所有する固定資産の評価額×1.4パーセントです。
(相続税・贈与税・自動車税については省略します)
人間の時間には限りがある
人間の一生はせいぜい100年程度であり、仮にお金や資産がたくさんあったとしても、死んでしまったら自分でそれを使うことはできません。
お金は手段であり、持っている金額の多さを誇るためにあるわけではありません。
お金を使って何をするかが大事になります。
また、1日は誰でも24時間しかありません。
自分という人間の能力を、どこに投入してお金に変えていくか、ということが大事になります。
儲からない仕事に能力を割いていては、当然、お金になりにくいことは確かです。
この場合の能力を、仮に労働資本と金融資本に分けることにします。
(自分で働いて稼ぐ力を労働資本、お金など保有する資産が稼ぐ力を金融資本とする)
資本と時間をどこに割く?
金融資本が効果を発揮するのは、その元手が大きくなったときです。
株式投資をしても、年間平均5パーセント程度のリターンだった場合、せめて4000万円から6000万円程度の資金がないと、その収益だけで生きていくことは難しくなります(あくまで平均なので、大きく運用益が下回る可能性もある)
それくらい資金が貯まるまでは、副収入として生活を支えるレベルに留まります。
(もっとリターンが大きい金融商品もありますが、投資というよりも投機になりますので、あまりオススメはできないかと思います)
なので、最初のうちは労働資本に資金を投入し、自ら稼ぐ力をつけ、その能力を高めながら生きていくうちに金融資本を育てていく、という順序をたどることが多くなります。
本当に身についた場合、自分自身に投資する方が明らかに投資効率は良く、投資した金額を回収できる期間も短くなります。
最初は何事も苦労はつきものですが、小さくても確実なことから始めて、それを足掛かりに徐々に幅を広げていく、というのが望ましいのではないか、と思います。
その際、税金のことも考慮しつつ、自分にあった方法で、出費を押さえつつ利益を最大化していくことがカギになります。
結局のところ、最初のスタートラインで資産がある人の場合を除いては、最初は税金を多く取られ、自分の労働力や時間を多く取られるステージから出発せざるを得ないが、そこからうまく脱却し、税金を取られにくく、労力や時間を省力化できるステージに移行できれば、楽に生きていくことができるかもしれない、ということになります。
まとめ(ロケットの話)
これを見ていて思ったことですが、地球の重力から抜け出して大気圏外へ出ていこうとするロケットのようだ、と思いました。
ロケットは、その重量のほとんどが燃料です。
大気圏外へ出るためには、地球の重力に逆らう必要があり、その推進力を得るためには重量の9割ほどを燃料にする必要があるようです。
地上から上がっていく時、最初はかなりの力を必要としますが、高度が上がっていけば、より楽に上昇していくことができるようになります。
このロケットと資産形成はまさに同じでは無いか?という印象を受けました。
何事も、最初は大変ですが、後半になればより少ない力で進んでいくことができるようになる、ということです。
確かに大変そうに見えますが、それをやっている人もいるので、決して不可能なことではありませんし、すべて完璧にできる人はいませんので、安心しましょう。
やる、と決めることが肝心です。