東京

コラム

人口構成比から見た将来の日本

2021-04-13

1年や2年で急激に人口が増えることはありません。

今回は、過去から現在までの日本の人口構成比を見ながら、未来に起きることを考えてみたいと思います。

人口構成比から見た将来の日本

人口構成比を見ることの意味は、その世代は減ることはあっても新たに増えることはない、ということにあります。

このバランスを見ることで、将来世代が背負うことになる経済的負担を予想することもある程度できるはずです。

結論から言うと…

このまま対策を打たない限り、人口は減少し続け、日本はかなり大変な時代が訪れるかと思われます。

仮に人口増加への対策を打ったとしても、効果が出るまでには20年30年といった長い期間が必要となり、移民を受け入れるなどしない限り、人口が急激に増えるとは考えられません。

出生数が減少していく中で高齢者は増えていくことになり、しばらくは人口に占める高齢者の数が多い状態が続きます(それに伴って社会保障関連の出費が必要)

そもそも、若者の経済状態が好転しない限り、結婚することも難しいままとなります。

出生数・合計特殊出生率の推移

https://i0.wp.com/www8.cao.go.jp/shoushi/shoushika/whitepaper/measures/w-2011/23webhonpen/img/zh1_2_01.gif?w=920&ssl=1

グラフは内閣府ホームページより引用しています

このグラフを見ると、第二次ベビーブーム世代が結婚適齢期を迎えた頃に、第三次ベビーブームは起きませんでした。

第一次ベビーブームは戦後まもない頃に生まれたいわゆる団塊の世代であり、その世代が結婚し子どもを産んだ年代が第二次ベビーブームに当たります。

出生数はピーク時の半分以下で、日本で生まれる子どもは減り続けています。

1970年の人口構成

人口ピラミッド1970年

画像は国立社会保障・人口問題研究所から引用しています

この図は1970年(第二次ベビーブームの頃)の人口構成比のグラフです。

この時代は若い世代が多く、高齢者が少ないことがわかります。

グラフの形は、この時点では年齢が高くなるにつれて人口が減っていく形です。

2020年の人口構成

人口ピラミッド2020年

画像は国立社会保障・人口問題研究所から引用しています

この図は2020年のグラフです。

1970年の若い世代がそのまま後ろにズレた形のまま、その後の時代子どもが少なかったことを反映して、歪な形のグラフになっています。

仮に同じ現象が起きるとすると、第二次ベビーブーム世代が自然死を迎える時代が過ぎた後、グラフの形は高齢者が多く、若者が少ないグラフになり、ちょうど1970年のグラフの逆のような人口構成になっていきそうです。

2025年問題

なお、2025年には第一次ベビーブーム世代が後期高齢者になります。

(後期高齢者は75歳以上の高齢者)

そのため、社会保障関連の支出が急激に増加することが予想されています。

日本は今後どうなるのだろう?

こうして考えると、昔の常識は当てはまりません。

まず、現状では若者でも結婚しない生き方を選ぶ人が増えています。

寿命が伸び、働けなくなった後も長く生き続けることが予想されます。

その時、家族もなく、身寄りもない状態で生きていくには、働く期間をできる限り伸ばしていく、ということになるかと思われます。

なので、定年という概念は無くなり、一生どこかで働くことが必須となります。

老後は家族に囲まれ、賑やかに幸せにゆっくりと過ごす、というあり方は幻想となることでしょう。

また、経済が上向かない限り、給料も上がらず、貧困化が進んでいくことも予想されます(その場合、国家財政も豊かになりません)

子どもの教育を見ると、学習意欲が高い層と低い層に明らかに別れていき、社会の階層化と分断が進むかもしれません

なお、人口減少で人手不足に拍車がかかると予想されますが、需要があっても供給が追いつかない場面が訪れれば、仕事や商売という面ではチャンスが巡ってくるかもしれません。

日本全体として見た場合、富を作り出していくことができるかどうかが大事であると考えると、何らかの産業が興ったり、貿易が盛んになることがより大事になるでしょう。

まとめ

この状況は、すぐに変えることはできません。

これからを生きる人たちは、最後は自助努力で切り抜けるだけの覚悟と努力が求められるかと思います。

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