先に言っておきます。
友人はたくさん必要ではありません。
いないからと言って、あなたが劣っているということではありません。
友人を持つ意味
友人は多い方がいい、というのが世の中の通説かと思います。
小学校の入学式で私も「1年生になったら友達100人できるかな〜♪」と歌った記憶があります。
これはただの歌なのですが、やはり価値観の刷り込みとしては、友達が多い方がいいらしい、ということがすっかり出来上がっているように思います。
ですが、友人は何のためにあるんでしょう?
友人というのは、他人でありながら親しい間柄にある人です。
さらにいうと、悩みを相談したり、一緒に遊んだりすることができる間柄にある知り合い、とも言えるでしょう。
これは相手にとっての自分もそうだ、ということになりますので、友達というものは当然ながら片務的ではない、双務的な関係です。
友人は多ければいいのか?
果たして、友人は多ければいいのでしょうか?
結論は、ノーです。
これはただの作られた思い込みです。
友人の数についての調査
こんな調査があります。
マイボイスコム株式会社が行った「人付き合いに関するアンケート調査」です。
https://myel.myvoice.jp/products/detail.php?product_id=20717
それによると、友達が5人以上いる、と回答した人は、全体の5割弱で、0人と答えた人も11.2パーセントいました。11人以上いると答えた人は5.4パーセントいましたが、多くの人は友達が3〜4人、あるいは5〜6人です。
つまり、実際には友達がたくさんいる人はそんなにいない、いる方がむしろ少数だ、ということであり、いてもせいぜい5人くらいでしかない、ということです。
意識とのギャップの意味
これは何を意味するのでしょう?
先ほどの調査では、人付き合いが得意だ、と答えた人の割合は2割しかいませんでした。
つまり、友達は多い方がいい、というのはただの理想で、実際には人付き合いが好きで友達作りが好きという人は少数派でしかなく、実際の友達の数も、大体の人は思ったよりも少ないものである、ということです。
友達が少ないことは、特に恥じることではない、と言えるでしょうし、むしろ苦手なのに無理やり友達を作っても大変なだけですから、自分の生き方に正直な人、と言えるかと思います。
友人って必要か?
友人は、おそらく1人もいなくても生きていけます。
ただ、いた方が何かと助かるものではあるでしょう。
しかし、無理して作るようなものでもない、とも言えます。
実際、お互いに完全に平等な間柄の友人関係を持っている人はどれくらいいるでしょう?
どうしてもどちらかに負担が多くかかるものであり、その程度に対する許容範囲の内にあるから友人でいられる、とも言えるでしょう。
お互いを助け、高め合っていける間柄を作るには、置かれた環境も大事ですし、何より自分にメリットにならない「重いだけの」友人や、「悪い」友人を持つことは、はっきり言って負担になるだけです。
そういう友人を維持することでこちらが悪影響を感じるくらいなら、友人は持たない方が楽だと言えますし、人生にとっても害悪が少なくなるはずです。
本当の友人とは
これは私の体験談でもありますが、自分が逆境に陥ったり不運に見舞われたりした時に、それでも連絡をくれたり、世話を焼いてくれたり、心配してくれる友達こそが、本当の友人です。
人生には誰にも好調なときと、不調なときがあります。
好調なときには、友人が多く集まってくるものです。
これは明らかにメリットだけを得ようとする人が集まってくるだけであり、そのメリットが無くなった瞬間に、離れていく人です。
私の感覚だと、かなりの割合でこういう人がいます。
そうではなく、不調なときにそれでも友人でいる人というのは、ごく少数です。
損得ではない価値で結びついた間柄、とも言えるでしょう。
これが本当の友人です。
大切にするべきなのは、この友人です。
そんな友人が多ければ確かに幸せですが、そうそう多くできることはまずありません。
よほどの特殊能力がない限り、多くは作れません。
世の中に流布する思い込みや、間違った考えに左右されるのではなく、自分にとっての本当のことは何か?あるいは、物事の本当の姿はどんなものなのだろう?ということを知るだけで、世の中を楽に生きることができます。
まとめ
友人はたくさん必要ではありません。
いないからと言って、あなたが劣っているということではないのです。