商取引

コラム

資産運用について|お金を増やすということ|商売で生きる

2020-07-20

貸金業の上限利率

まずはじめに、日本における貸金業の上限利率について明らかにしておきます。

現在、日本で営業する金融機関がお金を貸し出す際に相手に課すことができる金利は、額に応じて15〜20パーセントとされています(10万円未満の場合は上限20パーセント、10万円以上100万円未満の場合は上限年18パーセント、100万円以上の場合は上限15パーセント)

2010年6月に貸金業法が改正されて今の水準となりましたが、それ以前はさらに高い金利をとることができました(29.2パーセント)

昔は出資法の規定と利息制限法の規定が違っていたため、2つの法律の間の金利帯(いわゆるグレーゾーン金利)が存在していて、ある一定の基準を満たしていればグレーゾーン金利も有効とみなされていたのですが、法律が改正されたことで現在ではグレーゾーン金利は存在しません。

なお、上限金利以上の利息を課した場合は法律違反で罰せられます。

商売は差額(仕入れたものに利潤を乗せて販売する)

さて、お金を借りる際、最高で20パーセントの金利が取られる、ということですが、これは、お金をどこかから借りたら、1年後には最悪の場合20パーセントの利子をつけて返さなけばいけない、ということです(当たり前ですが)

つまり、もしお金を借りて仕入れを行った場合、売り上げ金額に対して利益が20パーセント以上出ていなければ赤字、ということです。

実際には上限金利で貸し出す金融機関ばかりではありませんし、もっと低い金利でお金を借りることはできるのですが、原理的にはこういうことを意味しています。

つまり、何が言いたいかというと、商売をするにはお金を払って仕入れたものに必ず利潤を乗せて販売しないといけない、ということです。

極端な例ですが、5万円を借りて商品を仕入れて5万円で販売、全部売れたとしても、金利が20パーセント課されているのなら、1万円赤字になってしまうのです(この場合、本来ならトータル6万円で販売してやっとお金が完済できるが、さらに利益を取らないと生活していくお金すら手に入らない)

ものすごい大金持ちで、自分は道楽で商売をするんだ、というなら話は別ですが、実際にはそういうわけにいかないので、やはり仕入れ値以上の額で商品を販売し、その差額を利益として確保していく、ということになります。

商売はやりとり(モノや情報とお金の交換)

商売は、売れないと利益はゼロです。

ということは、仕入れた商品が売れる、というプロセスがスムーズに行けばいい、ということになります。

そうして商品が滞りなく流れていってくれればいいのですが、実際にはそう簡単な話ではありません。

ただ、これも原理としては、お金を払って事業者が商品を仕入れ、その商品に利益を乗せて販売し、顧客はお金と引き換えに商品を買う、という流れであることに変わりはありません。

仕入れ先、事業者、顧客それぞれが、モノとお金を交換しあうことで商売は成り立っているわけで、事業者というのは仕入れ先と顧客の間を媒介している存在です。

このやりとりが活発であれば、交換が頻繁に起こり、モノが売れている状態です。

問題は、簡単にそれを活発にすることがいろいろな制約が存在することで実際には難しい、ということにあります。

商売は錯覚?(価値を感じることの背景)

では、なぜモノとお金が交換されるか、というと、お金を払う側がモノに価値があると認めているからです。

美味しそうなパン、果物、便利な電化製品、面白いマンガ、何でもいいですが、売られているモノに対してお金を払ってでも手に入れたい、と思うからこそお金を払います。

ここで、売ろうとする側としては、買おうとする側がお金を出しやすくするために、ある意味相手に錯覚してもらうことが必要です。

まずは存在を知ってもらい、興味を持ってもらい、そしてその商品の利点を知ってもらって、買ってもらう、という流れがありますが、ここで買う側としても、これは何だろう?、欲しいな、買おう、お金を実際に払う、という段階があります。

この段階で、買おうとする側に「よし、買おう」と納得させる必要があるのですが、一種の錯覚を働かせる手法が取られることがあります。

言い方は悪いですが、買おうとする側を騙す行為です。

スーパーで購入したお惣菜が、トレイが上げ底になっていて実際には見た目より量が少なかった、という経験をしたことがあると思いますが、これも「量が多そう」と買う側に思わせているわけで、やはり騙しているのと同じです。

買う側の心が揺れないことにはお金を払ってくれないので、売る側あるいは商品はあらゆる方法を使ってこうした騙しのテクニックを使います。

もちろん、長い目で見れば、あまりにひどい騙し方をすると、信用を失うことになります。

また「そんなことはしない、質実剛健で行く」ということでそうした騙しのテクニックを使わない、という方法もあるかと思います(ただ、買う側としては、綺麗なパッケージに入っている品質が良さそうな商品に関心が行くし、汚らしい不格好な商品に対しては印象が悪くなる)

商売をする上で利益を出さないとやっていけないのですが、正直にやりすぎると利益は出ず、嘘をつくと商売が成り立たなくなる、というジレンマを抱えることになります。

いかに利益を出しながら、買おうとする側にも納得してお金を払ってもらうか、ということが大事になります。

顧客の心理

顧客としては、商品を買う理由があるからこそ、お金を払って商品を買います。

どうしても必要だから、だったり、便利だから、だったり、値段が安いから、だったりします。

そして、やはりできるだけ安く買いたい、と思うのが普通です。

大抵、供給されている商品はどこも同じだったりしますので、全国どこに行っても買える同じ商品ならば、価格で比較する場合が多いかもしれません。

ガソリンスタンドを見れば、ガソリンに品質的な差がないので(あっても実際にはよくわからない、という問題もある)他の店舗と価格の安さを競うことになってしまいますが、これもそんな例と言えます。

売る方としてはいかに買ってもらうか、に関心がありますし、買う側としてはいかに自分が欲しいものを(有利な条件で)買うかに関心があることになります。

情報社会は諸刃の剣

なお、インターネットが登場したことで、商売がやりにくくなっています。

それまで普通の人があまり知ることができなかった原価や最低価格、値段が決まるプロセスなどの情報が、ネットを使えばわかるようになってしまいました。

なので、基本的に何かを隠すということが困難になっています。

つまり、商売をしている側にとっては、ごまかしがきかない状態が訪れている、ということになります。

情報社会のおかげで商売がやりやすくなった、という場面も確かにあるのですが、それは自分から情報をとってきて、その情報をうまく利用した場合です。

ネットを使って調べた結果から、条件がいい業者を調べてそこに発注する場合や、訳のわからない慣習や障壁を飛び越えて直に情報にアクセスすることでそこから利益を得る、ということもあるでしょう。

いいことについても、悪いことについても、ネットでは隠すことができないがために、訳のわからないことができなくなって行く傾向にあるということです(もちろん、情報の真偽は自分で確かめないといけない、という別の問題も出てくることになりますけど)

儲けるためには何が必要なのか?

では、商売で儲けるためには何が必要なのでしょうか?

結局、長く商売を継続して、成り立たせていくためには、相手に信頼してもらうことが必要です。

信頼とは、つまり安心を与えるということであり、ここで買えば間違いない、と思ってもらうことです。

そこには、相手を傷つけたり騙したりする要素はないはずですし、訳のわからない曖昧さで対処する、ということも存在せず、納得してお金を払ってもらう、ということが自然にできている状態です。

そのためには、当然ながら変なごまかしはできませんよね?

無茶は禁物

なお、それが全部完璧にできたら100点満点ですが、これは理想です。

そんなに簡単にできることではありません。

ですが、心構えがないと、行動もついてきません。

あらゆる面で、無茶は禁物です。

極端に安い値段で頑張り続けることはできませんし、どこかに無理をかけると、違うところが破綻します。

嘘をつけば非難され罰を受けますし、自分を犠牲にし過ぎると結局何もうまくいきません。

商売をする上で大切なのは、結局のところ、事業を行う人の人間性であり、心構えである、と言えるでしょう。

そうしてある一定の定常状態にいさえすれば、商売は飛躍し、自然と利益は増え、お金が儲かっているはずです。

商売でお金儲けはできるか?

いろいろな要素があり、やるべきことはたくさんありますが、商売でお金を儲けることは可能です。

ただし、儲けられるようになるまでは時間がかかりますし、常に努力していく必要があります。

継続して取り組み、そして努力すること、欲をかきすぎず、真っ当な商売をすれば、徐々に顧客もついて商売は拡大します。

結局、田畑を耕すように、ひたすらコツコツと一心不乱にやっていくようなひたむきな態度がないとうまくいかないのです。

難しいこともたくさんありますが、それらを乗り越えられた先には、会社勤めや金融取引による利殖を超える大きな利益を得ることもきっと不可能ではない、と思います。

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