いま生まれた子供は将来何歳まで生きるか?
イギリスの経営学者であるリンダ・グラットンとアンドリュー・スコットの著作『LIFE SHIFT』によると「2007年に日本で生まれた子どもの半数が107歳まで生きる可能性がある」とされています。
(2019年時点での日本人の平均寿命は、男性81.14歳、女性87.45歳です)
これに従えば、日本人の寿命は現在よりもさらに伸びていく可能性が高い、ということになります。
人口の推移を見ると、少子化が進行し続けていますが、寿命は伸び続けています。
途中で同じ年齢の人間が急に増えたりすることはありませんので、いずれこのまま少子化が進んでいくとすれば、若年層の人口は少ないままの傾向が続いていくことが考えられます。
高齢者の数は、平均寿命が伸びていくことを考えると、一時的な数の減少が起こる可能性はありますが、人口に占める割合は現在の割合が続くか、あるいはさらに増えて行ってさらに高齢化が深刻になっていくと思われます。
人間が感じる時間の速さ
ジャネーの法則、というものがあります。
これは「時間の心理的長さは、年齢に反比例する」というものです。
(この法則を考えたポール・ジャネは、19世紀のフランスの哲学者)
つまり、歳をとると同じ時間が若い頃に比べてどんどん短く感じられるようになる、ということになります。
1時間の長さは同じはずですが、感じ方は年齢と共に短くなっていくということです。
寿命100歳の人が50歳で感じる時間と残された時間
ということは、人生の折り返し点が50歳だと考えて、その人が感じる時間の感覚を見ると残された人生は50年ありますが、それまでの50年はその人にとって人生の75パーセントであり、残りの50年が25パーセント、というように感じるはずです。
(これは、三角形の面積に換算して出しました)
この場合、30代のどこかの時点で感じるそれまで生まれてから生きた人生の時間の長さが、その人が残された人生の時間に対して感じる長さと同じ、ということになるかと思います。
時間の長さ自体は変わらないのに、感じ方は早くなっていく…
これは誰しもが感じることになる感覚でしょう。
人間は何を成し遂げるべきなのか?
誰も、誰かに「○○をしろ」と命令しているわけではありません。
人は、その人の望みや考えにしたがって、それを行っても良いし、何もしなくても良いのです。
ただ、何かをしようと感じた場合、案外時間は残されていないのかもしれない、と感じることになるのは確かです(先ほどのジャネーの法則からそう言えるかと思われます)
こうなると、歳を取れば取るほど時間の使い方を身につけていた方が良いのかもしれない、ということになります。
1人ですべてをやろうとしても限界がありますが、感じ方という面においても時間はいくらあっても足りません。
だったら、お金を払ってでも仕事を誰かにやってもらったり、効率的なやり方を実行する方が良いはずです。
この感じ方が、人生そのものや行動に及ぼす影響もあるとすれば、時間の貴重さに対してアプローチして何かを販売しようとする存在がいてもおかしいことではなく、それを利用することが販売において利益をもたらすかもしれません。
まとめ
これは感じ方の問題です。
ただ、感じ方ということは生き方の問題でもあり、とするなら、生き方をコントロールできれば、感じ方を変えることができるかもしれないとも思います。
そして、生き方をコントロールできれば、時間が短いと感じることを克服し、効率的に動くことでその中身を充実させていくことができる、ということにも思います。