借金は恐ろしいものなのか?
こうして見てみると、借金はとても恐ろしいものに見えてきます。
血も涙もない、非常に冷徹なものにも感じられます。
確かにそういう面もあるように思いますが、お金を持っている人ほど借金を多く抱えている、ということもまた事実です。
それは何故か?
お金を借りることは、リスクでもありますが、チャンスでもあるからです。
お金はとても便利で、お金をうまく使いこなすことができれば、お金によってものを購入したりサービスを利用することで、余計な労力を省き、時間を節約することができます。
お金を借り入れることはリスクかもしれませんが、それ以上のメリットを実現することができるならば、借り入れたことで生まれたリスクはメリットによって打ち消されていることになります。
借り入れる時になるべく低い金利のタイミングで借り入れるようにしたり、利益を生み出す部分にお金を投資したり、無駄遣いを無くして節約したりしながらお金を利用することで、お金を生み出すことも不可能ではありません(つまり、価値を生み出して、その価値を誰かに売ることでお金を得る、ということ)
無駄遣いするためにお金を借りることはやめた方がいいですが、利益を生み出すためにお金を借りるのなら、返せる見込みの範囲であれば、それは意味のある借金です。
(日本一の株式時価総額を誇るトヨタ自動車でさえも、借金を抱えているのが現実です)
借金を増やさないための方法
- 余計な出費を減らす
- 収入を増やす
- なるべく多く返済する
- 繰上げ返済できるようならする(金利を圧縮する)
- 金利が安い金融機関に借り換えができるなら借り換える
世界一の投資家で大富豪のウォーレン・バフェットは、余計な出費をしないことで有名です。
お金がたくさんあるのに質素な生活をしていて、毎日穏やかに暮らしています。
そういう暮らしをしているから無駄がなく、成功した生き方ができたのか、成功したからそういう生活ができるのか?
見方はいろいろあるかもしれませんが、確実に、お金を減らさない生き方についてウォーレン・バフェットの生き方から学ぶことができるはずです。
それでも無理な場合
お金が返せない場合は、公的な手続きに則ることになります。
決して、ますます自分に不利益になる行動をとるべきではありません。
夜逃げしても、住民票のことなどで困るだけです(住所がないと公的サービスを受けられないほか、どこかに就職することも難しくなる)
ましてや、それ以上の行動はしない方がいいです。
もし困ったら、私的に解決せず、弁護士や相談機関に相談することをお勧めします。
公的な手続きに従った方が、自分がその後の人生で負っていく負債が確実に少ない、と言えます。
債務が増えると不自由が増えていく
お金がない状態は、不自由な状態です。
ものが買えないとなると、自分でそれを探したり作ったりすることにもなるかもしれません(大抵、それは買った場合よりもクオリティが低く、時間もかかる)
暑さや寒さから身を守ることもできなくなり、空腹でも食べ物を食べられず、病気にかかってしまうとそれを治すこともできない…
明らかに、不自由です。
これは、お金があれば解決できたことです。
お金で幸せを買えるか、ということについては議論があるところですが、少なくとも、上記のような不幸からは逃れることができます。
生きていくことが人間にとって大事なことです。
お金はその手段です。
自ら不自由になるために生まれてきたわけではないのですから、自ら進んで自らを不自由にするような行動を取る必要はないはずです。
負債が増えていくことは、支払うお金が増えていくことになるわけですから、不自由を増やしていくことにつながります。
しっかりコントロールできないのなら、借りるべきではありません。
お金の不幸を避けるために
金融機関は、不幸を作り出すために存在しているわけではありません。
お金それ自体も、特になんらかの意思を持っているわけではありません。
それを意味付けているのは、人間です。
お金で幸せになるのも不幸になるのも、人間の生き方の問題です。
同じことをしても良い意味で捉える人もいれば、悪い意味で捉える人がいるように、お金についてもこれは意味づけの仕方の問題、使い方の問題、お金を使う側の人の意識の問題です。
お金で不幸は避けられます。
お金でわざわざ不幸になることはないはずです。
そう思いませんか?
【オススメの文献】
ウォーレン・バフェットは「自分が好きなことを見つけ、それを雪だるまのように転がしていくことが大事だ」ということを述べています。そのとき「雪」は「よくくっつく雪」である方が、転がしていくときに雪だるまにしやすいようです。
お金で起こりうることがわかりやすく描かれていると思われますので、読んでも決して損は無いマンガだと思います。内容が露骨かもしれませんが、大事なことが人にとって優しかったり美しいだけのものとは限りません。