生産形態の変遷から労働を考える

2020-10-02

工場とは?

いまさらながら、工場について考えてみます。

工場とは、機械などを使ってものを製造したり加工したりする建物・施設を指します。

労働の形

工場の手前の段階は、マニュファクチュア(工場制手工業)と呼ばれる段階がありました。

マニファクチュアでも機械は一部導入されていますが、どちらかというと手先の器用さに大きく左右されるように思います。

1つの場所に集まって作業する、という段階ではあるものの、手作業の部分が大きく、個人の能力差が製品の結果に反映されやすい状態のはずです。

文明以前

文明が誕生する前の状態は、狩猟採集がメインです。

食料は、自ら栽培するのではなく、獲物や食物を捕獲することがメインとなります。

この場合、大人数で共同して作業することもあるでしょうが、その数はおそらくそれほど大きくはならないはずです。

しかも、獲物を捕獲するために大規模な工事をしたりする必要はなく、獲物を追いかけ、獲物に合わせた生活をすることになるので、生まれるコミュニティは小規模でも大丈夫だと思われます。

文明以後(農業革命)

文明は、農業生産を飛躍的に向上させたところに特色があります。

穀物を栽培することで、獲物が減少して生活が苦しくなる、といった生活の不安定さを減らしていくことができるほか、穀物を保存しておくことで、生活にゆとりが生まれ、生きていくためだけの仕事に従事しなくても済む人を養えるようにもなりました。

また、農業生産を安定的に行うためには、水の流れを整える治水工事を伴tたり、土地の開墾や、栽培時の種まきから収穫までの間の共同作業も必要となります。

こうしたことから、人間1人だけでは対処できない問題を目の前に、どうしても協力して対処する必要が生まれます。

取り掛かる問題が大きいほど、指導者・責任者も必要となるかもしれません。

こうした事情から「文明が起こった」ということと「社会が生まれた」ということは1つのセットで起きること、と言えるかと思います。

農耕は集団行動を必要とした

狩猟型の社会と農耕型の社会では、できる集団の大きさが違いますが、さらに農耕型の社会においては集団で行動する、ということが大きな要素となっています。

なぜなら、種まきをしなければ食物は生産できないからです。

また、なんらかの問題に共同して対処しないと、一瞬で畑などが損害を受けることもあります。

大きな土木工事ともなると、お互いに信頼関係ができていないと、うまくその工事を完了させることが難しくなる、というようなことも生じてきます。

(次回に続きます)

生産形態の変遷から労働を考える その2

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