人脈を考える3|マーケティングと人脈|生き方こそが問題

2020-10-30

マーケティングとはどういうことか?

マーケティングとは、企業や個人が顧客の求めるものを知り、必要とされるものを作り出し、価値を伝える活動をする際に必要となってくる考え方で、具体的には市場調査、分析、戦略・仕組み作り、あるいは経営哲学を作る作業を伴います。

何かをしようとする時に、相手のことを知り、相手に受け入れられるための方法を考えて、それを実行する、ということは普段から行われることです(日常生活で家族に提案をしたりする時、あるいは恋愛テクニックの類も、一種のマーケティングと言えるかと思います)

マーケティングは何のためにあるか?

マーケティングは、販売を見据えた行動です。

ものを販売することの先の理念も対象にするかもしれませんが、結局のところ、いかに販売を伸ばすか、ということのためにあります。

企業は売り上げを伸ばすことが大事になりますので、その活動のために活用され、発達してきたマーケティングは、やはりこの部分からは逃れることができない、と思います。

ものを売る、サービスを売る、それがないと、企業活動は成立しません。

ただし、企業は長く続いていくことも大事なことになるので、それを考えると質の良い、購入者に喜ばれる価値を提供していく必要も出てきます。

顧客との繋がり

ものを売るにはどうしたらいいか?

それは、顧客との繋がりを作ることです。

知り合いや常連客は、企業や商店主、何かを販売しようと思う個人にとって、ものを買ってくれる可能性が高い存在です。

この人たちをいかに確保しているかが、短期的にも長期的にも大事なことになります。

顧客との繋がりには繋がりの度合いによって薄い人もいれば、濃い人もいます。

ただ見たことがある、というレベルから、本当に深く知っている、というレベルまで様々です。

知ってもらうことがまったく無いと、仮に世界最高の品質を持った最高の商品を作っても、売れることはありません(その存在すら知らないので)

関心を持ってくれている人を確保し、その人たちに対して信頼関係を形成していくことで、ものを買ってくれる割合は向上していきます。

顧客リスト

この際に大事なのは、顧客リストを持つことです。

企業がキャンペーンで無料プレゼントを配ってまで個人情報を欲しいと思うのは、顧客リストが欲しいと思うからです。

顧客リストがあれば、そこに対してお知らせを行うことができます。

(これは、関心があるかどうかもわからない人たちに何か宣伝するよりも高い効果があります)

江戸時代の頃から、商人は火事の時には大福帳(顧客リスト)を持って逃げろ、と言われていました。

江戸時代は火事が多かった時代ですが、そういうトラブルが起きた時には顧客リストだけは持って逃げろ、ということです(それだけ顧客リストには価値がある、ということ)

販売を行う中で、この顧客リストを作ることができれば、その後の経営を安定させる1つの財産となります。

リストはどうやって集めるか?

顧客リストの集め方は、いろいろな方法があるかと思います。

大事なのは、相手を喜ばせることです。

相手にサービスや製品で価値を与えることによって相手がこちらに価値を感じてくれるならば、また次も買ってみよう、と思います。

本当に価値を感じて必要だと思えば、たとえ1000km離れた場所からでも相手は通ってくるはずです。

リストだけを取ろうとする活動に力を入れるよりは、まずその前の段階の部分に力を注いだ方がいいでしょう。

人脈は何かのときに役に立つ

人脈は、確かに役に立ちます。

問題は、いつ効いてくるかわからない、ということです。

すぐ効いてくるものもあれば、効いてくるまで時間がかかるものもあるはずです。

これは、読書に似ているかもしれません。

自分にとってすぐに役立つ本というのは100冊読んで1冊くらいかもしれませんが、長い目で見ると効いてくる本というものもあり、本を読むことがなければこれらの本に出会うこともできません。

相手に自分を合わせすぎることは、相手に媚びて、依存している状態です。

それでは健全な関係とは言えません(必要に応じて相手から学べばいいだけのことです)

役立つものだけを手元に置いておくというのは、見方を変えれば打算的・場当たり的でしかありません。

自ら歩いていく(営業していく、仕事をしていく、生きていく)先で出会った人を大事にしていけば、自然に無理のない人脈が形成される、と言えます。

きちんと歩いているならば…

人脈を維持するには?

友人の基準は「一緒に時間を過ごした時間数に比例する」ようです。

お互いに親友と認識するのは、共に過ごした時間が200時間を超えたあたりからだ、という研究も存在します。

つまり、相手と関わった時間(あるいはやりとりした回数、関わった深さ)に比例すると言えます。

人脈を維持するということは、つまり相手との関わりを保つことです。

これを無理なくできる仕組みを構築してしまえば、人脈は維持できると言えます。

どんなお店でも割引セールをしたり、顧客に何らかのお得になるサービスをするのは、来店や利用を促すことで関係を深くしていく狙いがあります。

売りたければ相手の利益を考え、すぐに売ろうとしないことが大事

ここで、覚えておかなければならないことがあります。

売りたいと思うなら、売ろうとしてはいけない、ということです。

もし仮に「異性と交際したい」と思っている場合、自分が「どうしても彼氏・彼女が欲しい」という欲望を剥き出しにしていたら、相手はどう感じますか?

おそらくそうしたギラギラした雰囲気を察知して、相手は警戒心を持ち、自分と関わってくれない可能性が高いはずです。

下心は自分にとっての利益であり、相手のことを本当に考えた行動とは言えません。

そして、その気持ちを相手は敏感に察知します。

販売する場合も同じで、まずは相手のことを思い、相手のためになるものを提供しようとしない限り、受け入れらることはありません。

これが、売りたければ売ってはいけない、ということの真意です。

相手は納得すれば買う

逆をいうと、相手が納得してくれれば、買ってくれます。

いますぐに必要なかったとしても、必要になったタイミングで買ってくれることもあります。

相手が納得するというのは、その価値を知り、理解し、メリットがあるということがわかっている状態です。

信頼できるなら、お金を出してでもそれを欲しい、買いたい、と感じます。

人脈があり、関係を深く構築できているならば、経済的な環境の変化が訪れたとしても、きっとその影響をそれほど受けずに営業を続けていくことができます。

まとめ

人脈は作るのに時間がかかります。

ですが、あれば強力なリストになります。

販売だけでなく、人生そのものにも良い影響を与えることでしょう。

結局のところ、人のために生きることを通して人脈は作られ、その行動を行っていく中で自分にも良い影響が与えられる(なので、他人のために生きるということが大事)となります。

マーケティングが数値の解析に留まらず、生き方や在り方といった思想的な部分にまで踏み込んだものであるなら(そしてそれが実行されているなら)、きっと人生を良いものへと導いてくれるはずです。

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