お金のタイミングと寿命の話

2021-01-19

お金にはタイミングがある

お金には、タイミングがあります。

雇用されている人はイメージできるかと思いますが、給与締め日と給与支給日はずれているのが普通ですよね?

(私は理由を知らないのですが)金融機関の支払日は10日、15日、27日であったりすることが多いようです。

この日に合わせて、企業も従業員に給与を支払う場合が多いのが現実です。

(すべてがこれに沿っているわけではないので、27日が締め日、月末に給与が支給される場合もあります)

月末が締め日で、支給日が翌月15日、というように期間が空いていることも多いものです。

雇用されていない人の場合はさらに身近にこの問題を感じるかと思いますが…

何か仕事を請負って、それを終わらせて報酬を得ようとしても、即日で支払ってくれる取引先はほぼありません。

支払日はやはり決まっていることがあり、しかも立場が弱いとお金を集金するため自分で相手先に赴いてお金を払ってもらい「ありがとうございます」とお礼申し上げなければいけないことも常です(相手にお礼を言うことは、もちろん何においてもごく普通のことですが)

契約関係でやっていることなのに立場は対等ではなく、お金を媒介にしているけれどもお金を払う方が立場が上になっているのが現実です。

そのため、お金はすぐには入ってこないものであり、お金はこちらから何かを提供しないと相手からもらうことはできないものです。

自分でお金を発行することはできません(中央銀行しかお金は発行できない)ので、お金はやはりどこかから持ってくるもの(言葉は悪いですが「獲ってくるもの」)という部分もあるのが現実です。

これをスマートに行っていると、お客さんが自分から進んで払ってくれる、喜んで払ってくれる状態になりますが、仕事をする場合、なんであれこれが目指すべき状態かと思います(感謝される状態)

なお、銀行の店舗には大量の現金が置いてあるわけではありません。

融通しあっているだけで、店舗はただの建物でしかなく、そこに唸るほどの現金が備蓄されているわけではありません。

これはどこも似たようなものだ、と考えるのが普通です。

大抵の場合、支払い期限までにお金を用意しているだけで、それが販売業なら商品を販売して得たお金を支払いに充てることになります。

仕入れた商品や材料に手を入れて販売し、その売り上げから代金や経費を支払った余りが利益となるだけで、経営はこのサイクルを回し続けているだけです(そのお金の流れが途切れないようにするのが経営の重要な部分になります。

ここだけを取り出すと、お金は農業と似ている部分があるかもしれません。

昔、人間が農業をしていた時代を考えても、収穫の秋になるまでの期間はその作物からの収穫ゼロで、収穫したものを保存しておいてそれを消費して生活していたことと、先ほどのお金の話も重なってくる部分が多くあります。

お金には寿命がある

お金には、寿命があります。

お金は金属や紙でできているので、腐ったりしないものですが、価値が減ってほとんどゼロになってしまうことすらあります(価値の寿命)

また、保有している期間にも差があります。

自分で投資をする場合、これは長期で持っているお金なのか、短期で持っているお金なのかを自分では明確に意識しなくても、誰もが使い分けています。

お金という形で価値を保存することはできますが、実際はすぐに腐らない生物のようなもので、扱いを間違えると価値がなくなったりするし、案外あっという間に手元から出て行ってしまうものです。

お金に困る原因

お金に困るのは、お金が足りなくなるからです。

それは、何かの支払いができないくらいに手元にお金が無い状態が起こりやすいからだ、と言えます。

無駄遣いすればお金はいくらあっても足りません。

また、いくら万全の態勢を整えていても、なんらかのトラブルに遭って支払いに間に合わなくなることもあります。

イメージ的にもお金は流動するものであり、それをずっと貯めておくということは、そもそも困難なものなのかもしれません。

現金はやっぱり最強

私も個人事業主となっていろんな防波堤が無くなった身になってみると特に感じるのですが、現金は最強です。

少なくとも、沈没するタイタニック号に乗っているような状況や、お金が使えない砂漠の真ん中、海の真ん中にでもいない限り、お金は意味を持ちます。

そして、そのお金を支払えば、危険から逃れることができ、さらに身の安全を保って快適な状態を手に入れることができます。

現金がいいのは、それ自体が価値を持つ動産であるところであり、名前が書いてないところです。

現金そのものに価値がある(ことになっている)ので、それを払えば支払いは完了し、さらに相手にとっても現金はすぐ使えるものなので喜ばれるものです。

すぐ手元に現金があれば、落としたり燃やしてしまったり盗まれたりしない限り、支払いのタイミングを待つことなくすぐ支払いができるのは、特に時間がないときはありがたいものです。

現金には名前が書いてありませんので、場合によって支払ったことを誰かに知られたくないような場合にも、利用価値が高いものとなります。

現金や動産の持つ欠点

現金や動産の場合、姿形を持っているものなので、いずれ失われたり、損傷して価値が減ったりします。

また、盗まれたりする可能性もあります。

形があるので、大量に持ち運ぶ場合、重さがあったりして運ぶのが困難になることもあります(それでも、お金を使っている方が、同じ価値の鉄の塊を持ち運ぶよりもまだ楽ですが…)

不動産の利点と欠点

ついでに、不動産についても触れます。

不動産の場合、人間にとってどうしても必要なものになるので、必ず需要はあります。

そして、土地は価値がゼロになるようなことは起こりにくいと言えます。

問題点は、なかなか流動していかず、換金しようとしてもすぐにできないところです。

仮に、広大な草原を持っていても、それを持っているだけでは価値を生みにくく、売ろうと思っても買い手がすぐにつく可能性は低いものです。

持っているだけではなく、それを使って何かを行わないと、なかなか利益を生みにくいものになります。

需要がある場所の土地ほど価格が高くなり、手に入れにくくなることもあります。

また、不動産の場合、素人が扱おうとすると難しい面があるので注意が必要になります(手続きには専門知識が必要、また、見極められないと詐欺に遭いやすい。単価も決して安いものとは言えない)

(逆に、ハードルが高い分、それが参入障壁となるので、失敗を重ねつつも学習を重ねていければ、それが強みとなっていくという面もあります)

(次回に続く)

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