囲い込みについて|ビジネス戦略|販売を安定させるコツ

2020-12-03

あなたは知らないうちに「囲い込まれて」いる

さて、これを読んでいるあなたにお願いがあります。

普段の生活を思い返してみてください。

あなたは、特定のお店からなんらかの特典をもらっていませんか?

例えば、お得なポイントや、定期的に届くダイレクトメール、割引クーポン券など…

これらをお店に持っていけば、割引価格でものが買える、ということで、何度もお店に通っている場合もあるかもしれません。

この状態は、あなたがお店に囲い込まれている状態です。

今回はその囲い込みについて考えます。

ポイントカード

ポイントカード(およびポイント)は、現在どこの店舗でも発行しています。

ものを買うとポイントが貯まる → 貯まったポイントを使ってものが安く買える

この流れが基本です。

ネットが普及しなかった頃は、スタンプカードにスタンプを押してもらって、それがいっぱい貯まると○○円割引き、というようになることが多くありました。

これは、とても有効な方法です。

ポイントカードはただの紙、そこにスタンプを押すことには、ほとんど費用がかかりません。

そのほぼ費用がかからないものに対して、お客さんは価値を見出してくれているわけです(スタンプ10個で500円引きになるのなら、スタンプ1個で50円の価値がある、と思ってしまう)

ここで、スタンプを1個押してもらうために、5000円の商品を買わないといけないとしたら…?

スタンプを10個押してもらうためには最低でも50000円以上商品を買わないといけません。

だいたい50000円ぴったりで買い物が完了することはありません。

うまくお買い物をしても、5200円くらいの買い物をするはずです。

これを10回繰り返すと、52000円を支払っています。

さて、スタンプが10個貯まると500円引きだったとしたら…

値引きがあったとしても、お店にとっては1500円分多く売れていることになります。

スタンプカードを作るのに、それほどお金はかかりません。

この割引目当てでお客さんが商品をすごい勢いで買い続けてくれるのなら、お店にとってはこんなに嬉しいことはないはずです(おそらく、そんな素振りは見せていないと思いますが…)

お友達紹介キャンペーン

お友達紹介キャンペーンも、ポイントカードと同じような働きをします。

これがいいのは、お客さんが増えていってくれる、ということです。

いわば、お客さんがお客さんを運んできてくれる、という状態です。

紹介してくれた人にそれ相応の謝礼を支払ったとしても、長い目で見れば、お店にとっては痛くも痒くもない程度の額でしかありません。

しかも、この謝礼目当てにお客さんが猛烈な勢いで勧誘をしてくれるなら…?

もちろん、この場合も、お店の側は表情を変えなくても、きっとかなり喜んでニヤッと笑っているかと思います。

お店側の戦略 まずは身を削り、あとで回収する

これらの戦略は、お店にとっては相手に最初に何かを与える姿勢を見せることが大事です。

もちろん、経営が苦しくなるほどの割引を行うと苦しくなりますが、ポイントや割引特典を利用してもらっても経営を悪化させない(利益を確保できる)範囲で設定するならば、メリットしかない状態です。

しかも、売り上げも伸びて、顧客も増えます。

お店にとっては、自力でできる範囲を超えた販売力を手に入れることにつながります。

購入側の考え お得なら買ってみようかな?

お買い物をする側としては、その割引に価値があると感じるようなものならば、進んでその割引制度を利用したい、と感じます。

そして、実際には、お得な部分だけ使って、もうそれ以上は買わないようにしよう、と思っている人も多くいます。

お客さんの側としては、お得に(できればタダで)何かを貰えるなら貰い、あとは手を出さない、ということをまず考えます。

まさに「いいとこ取り」したい、と思っているはずです。

ここから言えること

両者の考え方の傾向を見ると、割引きはお客さんを掴んだり、お客さんに存在を知ってもらうためにあります。

いわば、割引きや値引きは入り口です。

入り口を介してお客さんが少しでも興味を持ってくれたあとが問題です。

商品の質やサービスに良さを感じてもらえるかどうか、これが大事になってきます。

もし提供しているそれらのものがお客さんに魅力的でないならば、割引目当てだけの人が集まって、そして去っていっただけ、ということになってしまいます。

ただし、割引きや値引きは一種の宣伝費のようなものですが、通常のそれらよりもポイントで集まってくれる人の場合の方が長く続いてくれるお客さんが残ってくれる割合が高いように感じます。

(おそらく、ここにはお客さんがこれまでかけてきた費用を無駄にしたくない、という気持ちが背景にあるからかもしれません。サンクコスト効果、と呼ばれるものです)

(次回に続く)

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